top of page

社会保険・雇用保険の加入手続きが6カ月以上遅れていた場合の手続とは

  • 執筆者の写真: 藥井遥(社会保険労務士・産業カウンセラー・キャリアコンサルタント・1級FP)
    藥井遥(社会保険労務士・産業カウンセラー・キャリアコンサルタント・1級FP)
  • 2 日前
  • 読了時間: 3分

従業員を雇用した際には、健康保険・厚生年金保険および雇用保険の加入手続きが必要ですが、何らかの理由で手続きが漏れてしまうケースもあります。


特に6カ月以上遡る場合は、通常の手続きとは異なる注意点があるため、慎重な対応が求められます。本記事では、遡及加入時の具体的な手続きと注意点について解説します。




1.雇用保険の遡及加入手続き

雇用保険では、原則として加入漏れがあった場合でも、要件を満たしていれば遡って資格取得することが可能です。6カ月以上遡る場合には、単に資格取得届を提出するだけでは足りず、以下の書類を添付する必要があります。

※雇用保険料の天引きが確認できない場合は遡及できるのは申請日から 2 年間です。


  • 出勤簿(またはタイムカードなどの勤務実績がわかるもの)

  • 賃金台帳

  • 遅延理由書


これらの書類により、「入社当初から雇用関係があり、雇用保険の被保険者要件を満たしていたこと」を客観的に証明します。特に遅延理由書については、「なぜ手続きが遅れたのか」を具体的に記載することが重要です。


なお、遡及加入時に求められる書類はハローワークや個別ケースによって変わることがありますので、必ず管轄のハローワークにご確認をお願いします。



2.健康保険・厚生年金保険の遡及加入手続き

一方、健康保険および厚生年金保険については、雇用保険と異なり、原則として特別な添付書類は求められていません。基本的には、資格取得届を遡って提出することで手続きが可能です。


ただし、年金事務所によっては確認資料の提示を求められる場合もあるため、賃金台帳や雇用契約書などは事前に整理しておくと安心です。

また、明らかな加入漏れは調査対象となる可能性もあるため、正確な情報で速やかに届出することが大切です。



3.保険料に関する重要な注意点

遡及加入で特に問題となるのが「保険料の取り扱い」です。入社当時から保険料を給与から控除できていなかった場合、そして会社が当該保険料を納付できていなかった場合は以下の点に注意が必要です。


まず、社会保険料(健康保険・厚生年金保険)は、遡って加入した期間分がまとめて納付書に計上されます。つまり、事業主は過去分の保険料を一括で納付する必要があるのです。


雇用保険については、遡って加入したことにより労働保険年度更新の修正申告が必要となることがあります。

すでに加入した年度の労働保険の年度更新が完了している場合は、修正申告漏れがないよう注意してください。



一方、従業員負担の社会保険料や雇用保険料については本来は給与から控除すべきものですが、後からまとめて本人から回収することには慎重な対応が求められます。


労使トラブルを防ぐためにも、従業員への丁寧な説明と同意を得たうえで、分割回収など現実的な方法を労働者と話し合い検討することが望ましいでしょう。






4.まとめ

6カ月以上の加入漏れは、事務的にも金銭的にも大きな負担となります。

特に雇用保険では客観的資料の提出が必須となる点、社会保険では保険料が一括請求となる点が重要なポイントです。


日常的な手続き管理を徹底するとともに、万が一漏れが発覚した場合は、速やかに専門家へ相談し、適切な対応を進めることが企業リスクの軽減につながります。



※本記事に関する個別のご質問は受け付けておりません。

※本記事は正確性には十分配慮しておりますが、内容の完全性や最新性を保証するものではありません。具体的な手続きや取扱いについては、必ず管轄の年金事務所やハローワークへご確認ください。


お気軽にお問い合わせください

\\ 全国対応 //

​お電話でのお問い合わせ

☎050-3091-0720 
【受付時間】​土日祝除く9時~17時

​お問い合わせフォーム

※営業のご連絡は固くお断りさせていただきます

Copyright © やくい社会保険労務士事務所 Inc. All Rights Reserved.   |  特定個人情報等保護方針  |  免責事項  

bottom of page